オペでの経験とブラック企業


以前の仕事が心臓外科のオペでの器械操作でした。
(人口心肺という心臓と肺の代わりをする器械です。)
代打のきかない仕事だったので緊急オペなどでプライベートに食い込んでくる事はしょっちゅう。

患者さんの命かかってるんだから休みでも来るのが仕事。
休みの日でも緊急対応できるように遠出しないのが仕事。
そんな環境でした。

僕が指導を受けてた先輩の口癖は「佐倉、しょうがねーよ。」ひどい口癖ですね~。
ただ、それほど暗いニュアンスではなく笑いながらよく言ってました。仕事なんだから「しょうがねーよ」って。

この先輩には仕事なんだから責任もってやれ!という事をギューギューに教わりました。
本当にギューギューに徹底的に仕事漬けにされました。
プライベートを全て投げ出してもやれ!仕事だからしょうがない!って感じです。

当時は若かったので反発心も湧いたのですが、そんな反発心もへし折られるほどに忙しい。しまいには洗脳されたのか仕事中心になりました。
朝は6時半には家を出て帰りは24時前後。休みも1日は仕事してたしよく辞めなかったなぁって思います。

でもオペだから当然ですね。患者さんからしたら当然。
人の命がかかってるのでドクターもナースもみんなプライベートを捨てて頑張ってました。

コテンパンにやられましたが今では先輩には感謝してます。若いころ仕事漬けにされた事が、カイロプラクティックの勉強や仕事にすごく役立っています。

ちょっとやそっとの忙しさは平気です。
僕が修行していた10年前より独立してからの方が全然忙しいですが平気です。
治療に対する体力はむしろアップしてると思います。

休日をつぶしてセミナー行くのも全然余裕です。
休みの日に仕事するのも必要なら当然やります。

ただあの頃に戻りたいかと言われればきっぱりNO!!絶対無理!!です。
当時は20代。もう精神的にも体力的にもついていけないでしょう。
今でもたまーに、オペに入る夢をみます。
「久しぶりだけどちゃんと出来るだろうか!?」と焦りながらオペに入ります。軽いトラウマですね(笑

そんなトラウマもいただきましたが、先輩に骨身に叩きこまれた「仕事なんだからやれ!」って言うのは今では財産になっていると思います。

他にも、もちろん健康観や治療観にものすごい影響を受けてますよ。
そりゃぁ生命に直結する現場ですから影響受けないわけありません。
普通ではできない貴重な経験をさせてもらいました。

若い頃の軍隊的な忙しさはこうして肥やしになっています。
「若いころの苦労は…」って無責任な言葉がありますが一理あるとは思います。

でも、ここまで書いていて思いますが今で言うブラック企業だったのかもしれませんね(自爆
いやいや良い経験でしたよ!!ホントに。

ちなみに写真は数少ないオペ室の写真。普通、撮りませんから数枚しかありません。
しかも目しか見えないから僕だか分からない。オペ室は基本こういう格好なのです。
隣のナースは別に元カノではないです。念のため。